省エネ住宅に最大100万円の補助! 「こどもみらい住宅支援事業」について
家づくりとお金2022.05.22
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子育て世帯に絞った省エネ住宅取得支援
2021(令和3)年11月に閣議決定が行われた補正予算事業のひとつ、「こどもみらい住宅支援事業」は、これから住宅を取得しようと考えている人にお知らせしたいトピックです。
今回はその概要と、いくつかの注意点をご紹介します。
事業名に「こども」と付いているように、「子育て世帯」または「若者夫婦世帯」の住宅取得を支援する施策となっています。
補助額は最大100万円。
既存住宅のリフォームも対象ですが、ここでは新築住宅を中心に解説します。
補助の対象となる世帯の条件とは?
まず、補助の対象となる世帯について詳しく見ていきましょう。
「子育て世帯」がどのように規定されているかですが、国土交通省の資料によると、子育て世帯とは「申請時点において18歳未満の子を有する世帯」とあります。
ただし、子の年齢は「2021(令和3)年4月1日時点で18歳未満である」点には注意して。
ややこしいのですが、つまりは、2003(平成15)年4月2日以降に出生したお子さんがいる世帯が対象、ということ。
申請時にお子さんが18歳でも上記条件に当てはまっていればOKなので、判断を誤り諦めないようにしましょう。
次に、「若者夫婦世帯」がどのように規定されているかチェックしましょう。
こちらも資料を参照すると、「申請時点において夫婦であり、いずれかが39歳以下(年齢は2021(令和3)年4月1日時点。すなわち1981(昭和56)年4月2日以降出生)の世帯」とあります。
夫婦のどちらかが39歳以下であること。ただし申請時に40歳でも、出生の時期が上記に当てはまっていればOKです。
>参考:https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001444201.pdf
補助を受けるなら住宅会社選びに注意して
基本的なルールとして知っておきたいことは、直接補助を受けるのは住宅会社などの「事業者」だということ。
最終的に住み手へ還元されることが前提ですが、優良な住宅を生産する事業者を支え、振興を図る支援策でもあるといえます。
手順としては、まず、政府が登録事業者を公募。
業務遂行能力などについての要件を満たす事業者に事務局が認定を出します。
補助金の申請は事業者が行い、受け取った補助金を住み手に還元するという順番です。
つまり、注文住宅を建てて補助金を受けるなら、登録事業者と工事請負契約を結ぶことが前提になります。
補助金を利用したいのであれば、住宅会社選びの際に確認しておくことが大切です。
補助額は住宅の性能とセットで段階的にアップ
施策のベースには、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた住宅の省エネ化があります。
そのため、新築住宅の内、補助の対象となるものは「一定の省エネ性能を有する住宅」。
「延べ面積は、50㎡以上」という条件がありますが、家族用の一般的なサイズの戸建て住宅ならクリアできる面積でしょう。
ただし、土砂災害特別警戒区域に立地する住宅は対象から外されます。
なお、補助額は、住宅の省エネ性能によって、以下のように設定されています。
①ZEH、Nearly ZEH、ZEH Ready、ZEH Oriented=100万円/戸
(強化外皮基準かつ再生可能エネルギー等を除く一次エネルギー消費量▲20%に適合するもの)
②高い省エネ性能等を有する住宅=80万円/戸
(認定長期優良住宅、認定低炭素建築物、性能向上計画認定住宅)
③省エネ基準に適合する住宅=60万円/戸
(断熱等級4かつ一次エネ等級4以上を満たす住宅)
性能が高い住宅ほど、光熱費が節約できる、家の快適性が高い、資産価値が向上しやすいといったメリットがあります。
ただ、住宅の性能を上げるとコストも上がるのは必然で、それが補助額の上昇幅と比例するとは限らないので、住宅会社と相談しながら決めるといいでしょう。
ちなみに、①~③のいずれかに該当するかについては、建築士による説明書や登録住宅性能評価機関等の第三者機関による証明書等が必要になります。
申請の期限はいつ?ゆとりをもって進めよう
申請の期限に関して、資料には「補正予算案閣議決定日(2021(令和3)年11月26日)以降に契約を締結し、事業者登録(2022(令和4)年1月開始予定)後に着工したものに限る」とあります。
事業者の登録申請は2022(令和4)年1月以降スタートしています。
気をつけたいのは、着工が事業者の登録完了後でないと、対象外になってしまうこと。
制度をきちんと理解している住宅会社を選ぶことで、万一にもミスを避けたいものです。
事業者の補助金申請が可能な期限ですが、2022(令和4)年10月31日までに工事請負契約を締結し、同日までの着工が必要。
ただし、申請時点で補助額以上の工事が完了後していること、という条件が。
つまり、10月31日までにはなんらかの工事が進んでいる必要があるということです。
いずれにしてもギリギリの申請は禁物。
予算額が消化され次第、事業自体が前倒しで終了になる可能性もあるためです。
くれぐれもゆとりあるスケジュールで計画することをおすすめします。
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